中小規模オフィスのセキュリティ対策
近年、大企業を標的としたサイバー攻撃のみならず、サプライチェーン全体の中で対策が相対的に遅れている中小企業を対象とするサイバー攻撃により、中小企業自身及びその取引先である大企業等への被害が生じています。
例えば、警視庁の報告では、企業等におけるサイバー被害(ランサムウェア被害)の警視庁への報告件数は右肩上がりに増加しており、被害件数の内訳は中小企業が過半数を超えています。
特に、近年ランサムウェアによる身代金要求が組織的な犯罪としてビジネス化しており、「大企業のような企業秘密を持っていないから自分たちは攻撃されないだろう」といった前提は通用しなくなっています。
また、大企業・中堅企業の約2割が、過去に取引先等(仕入れ・外注・委託先等)がサイバー攻撃の被害を受け、それが自社に及んだ経験があるという調査結果があります。
取引先等に対するサイバー攻撃により、大企業・中堅企業に被害が拡大したり、事業が停止したりするケースも発生しているのが実態です。
中小企業もセキュリティ対策が必要であることは自明ですが、中小企業の経営者は、どのようにセキュリティ対策を始めたらよいのでしょうか。
セキュリティ対策はコストがかかる、セキュリティ人材もいない、といった中小企業におけるセキュリティ対策のハードルがあるのも事実ですが、様々な脅威への対策が十分に行えず、自社のみならず取引先等に被害を拡大してしまう恐れがあるのも事実です。そうならないために、中小企業が取り組むことができるセキュリティ対策をご紹介します。